脱ペーパードライバーの歩み 〜 事故発生 前編
ようやく気持ちなど諸々に整理がついたので、書く事にしました。
これまでの経緯。
脱ペーパードライバーの歩み 〜 ペーパードライバーになるまで 〜2013/6
脱ペーパードライバーの歩み 〜 路上に出るまで 2013/6/23〜6/29
脱ペーパードライバーの歩み 〜 高速教習に出るまで 2013/7/6〜7/13
脱ペーパードライバーの歩み 〜 中古車購入の巻 2013/7/1〜2013/7/20
脱ペーパードライバーの歩み 〜AT教習 2013/8/10
マイカーを手に入れてから早くも約3ヶ月、この記事を書いている時点でやっと600kmくらい走りました。脱ペーパーを目指すきっかけとなった当初の目的だった北海道でのレンタカードライブも合わせると1200km以上のドライブを重ねて来ました。
が、しかし順風満帆ではなく、実は事故をやってしまったのです。
しかも、あろうことか納車初日に!たまにネタのように知人の知人の話として納車初日のクラッシュを聞いたことがある人はいるかもしれませんが、それをやってしまったのでした…
中古車購入の巻ではディーラーから家まで人生で初めて同乗者なしでの運転をしたというところで書き終えていますが、実はその続きがありました。
初日はかなり気持ちが舞い上がってフワフワしていたので、まずは駐車場で車や車載してあるカーナビのマニュアルをじっくり読みながら、見たり触ったりだけして、ドライブは後日にするつもりでした。
まずは、リアウインドウに貼ってある前の使用者の保管場所証明書をシールはがしのスプレーを使って剥がして、自分に発行されたシールに貼りかえる作業をしました。
シールはがしスプレーはけっこう前に目的も無く100均で買った記憶があったので探し出して使いました。シールはがしスプレーは紙のシールやへばりついた糊をはがすためのものらしいのですが、保管場所証明書のシールは強力なビニール製のシールでガッチリ貼り付いていて、作業は悪戦苦闘でした。
後部ガラスにストライプ状に張ってある熱線を痛めないように注意が必要らしく、慎重に端から爪でカリカリするも一向にはがれず…でも最終的にはどうにかめくりました。
めくったら何か、忘れがたいほど超臭い鼻をつく匂いがしました。あの匂いは何だったんだろう。謎。そして、当然のように残った汚い糊の残りに、何度もスプレーを掛けて、トイペでこすりとりました。その間も鼻をつく匂いが!
きれいにした後で、自分のシールを丁寧に貼りました。シールはがしごときに30分はかかったと思います。
そういえばJAFも後日、会員証と一緒にシールが送られてきたけど義務じゃないようなので貼ってません。どうでもいい話ですが。
同じくこれから悪戦苦闘するかもしれない人の参考にとの思いも兼ねて、色々詳細に書いてますが、シールの話は横道もいいところでしたね。
で、カーナビもちょっといじってみたんですが、色々メニューが有り過ぎて、すぐ理解できる気がせず、後回しに。
これが事故へのちょっとした伏線だったりします。
そして、ふとガソリンメータに目をやると、あれ?ガソリンなくなりかけてる…
おい!ガソリン満タンくらいサービスしといてくれよ!もし、家までたどり着けてなかったらどうすんだよ!ていうか、すぐにガソリン入れに行かなきゃ、どこにも出かけらんないじゃん。一番近くのガソリンスタンドどこだっけ?
あーカーナビで…うーん一番近くのスタンドを探す方法がよく分からん!スマホのナビだ、それだ!
という風に少々焦ってしまいました。今思うと「どうしちゃったの?」って突っ込みたくなるほど焦り過ぎでした。
スマホでガソリンスタンドを調べたら、そこそこ近くにあったので、ぼんやりした記憶を頼りに、そのガソリンスタンドを目指しました。
しかし、普段歩いて見える道の距離感と車に乗っての距離感ってかなり違うもんです。これはペーパードライバーには初めての感覚でした。曲がるポイントを即効間違えて、もうどこで曲がり直したら、最短のスタンドに行けるのか分からなくなってしまいました。
動揺しまくりで、信号の発進時にギアを入れ間違えてアクセルガン踏みして、マリオカートかよ!って感じでギュルルルー!って発進しちゃったり、メンタル的に切迫した状況へと突入してゆきました。
ガス欠の恐怖が襲いつつ、太めの通りを行けば道沿いにきっとあるだろうと願いつつ、見た事のない道をとりあえず走り続けることにしました。しかし、なかなか現れないガソリンスタンド。ガソリンメーターがじりじりと下がっているように見えます。これは、一旦どっか駐車できるところを見つけて、そこで対策を考えねば!
すると、Pのマークがある100均ショップを発見!すかさず入りました。
スマホで100均の駐車場から一番近いスタンドを、改めて調べました。1kmちょっと離れているのですが、ガス欠せずにそこまで間違わずに辿り着ける自信がありません。
非常用のガソリン携行缶を借りられる事に賭けて、歩いてスタンドまで行きました。
「ガス欠しそうで別の所に車を止めている」と事情を話したところ携行缶紛失や持ち逃げの保証料として一時的に5,000円預かるけど、それで良ければ貸し出しOKとのこと。良かったー!
「何リッター入れます?けっこう重いですよ?車まで近いですか?」と聞かれつつ6リッター位入れてもらったかな。
ひとまず、その分のお金と保証金5,000円を渡して真っ赤な大きな缶を手に提げて1kmばかり歩いて車まで。途中、すれ違う人の不振そうな眼差しが痛い。うん、きっと気のせいだと自分に言い聞かせて、よいこらよいこら歩きました。重かった。
辿り着いて初の給油がfromガソリン携行缶。
はあ、助かった。一息ついて、駐車場をそんな用途に勝手に使わせてもらった100均ショップのお礼にちょっとだけ買い物して、今度は運転してガソリン携行缶を返しに向かいました。
最初に最寄りのスタンドに辿り着けなかったミスを繰り返さないために、スマホのカーナビに目的地を設定して、車の前の方に立てて置いて、スムーズに辿り着きました。
ガソリンをしっかり入れてもらって、2度目の給油atガソリンスタンド。保証金の5,000円も無事に返してもらいました。
何その間抜けな苦労話、事故起きてないじゃん。
まさか、これが事故ってわけ?
いいえ、その帰り道のことでした。
スマホのカーナビで改めて自宅をセットして走り始めたのですが、その途中で運転時の振動やカーブ時の遠心力でスマホが倒れて向きが変わってしまい、ガイド音声が壊れたマシーンのように「右へ曲がってください、左へ曲がってください、右へ曲がってください」みたいな感じに立て続けに言い始めて、「うおー、なんじゃこりゃー訳分からんー!」となってしまいました。
しかしながら、言われるままにある程度進み、明らかにこの道じゃないだろっていう、住宅街の細い道に入っていきました。
そしてスマホは車が曲がる度にクルクルまわってしまい、壊れたマシーンのように不気味なガイドを継続。完璧に今どこにいるのか見当もつかない状態に!超絶的に気が動転してしまいました。
今思えば一旦車を路肩に寄せて、ハザードでも点けて落ち着いて現在地を確認すれば良かったんですが、その時はそういう判断ができませんでした。
そして、事故が起きました。
細い住宅街の道から、やや太めの通りに左折するところで、縁石に乗り上げてガードレールに突っ込んでしまいました。
幸い人が巻き込まれず、自分も無事だったんですが、起きた時は何でそうなったのか、何が何だか分かりませんでした。多分、パニクっちゃってて正常な目視確認とハンドル操作の切り替えができていなかったんだと思います。
車があり得ない位左折しすぎて縁石にドコンと乗り上げた衝撃、咄嗟にブレーキを踏むも間に合わず柵にぶつかった瞬間の「バン!」という無慈悲で無機質な音。
車をコンクリと鉄の棒に勢い良くぶつければ車はへこむし、鉄の棒やコンクリは壊れる。そんな当たり前のことが、起きたわけですが、起きてほしくはないわけで、でも起こせばそれは現実にそういうことになるわけで…ああ無情。
あの「バン!」という感覚はしばらくの間は嫌な感じでこびりついていました。
まず、車がどういう状態になっているのか、致命的なことになっていないか、柵はどういう状態になっているのか、運良く壊れていないといいんだけど。そういうことが頭をよぎりました。
こういう時こそ冷静にならねば、と自分に言い聞かせて、周囲の安全を確認しながら車を降りて、恐る恐る見てみると、左前タイヤのフェンダーの部分に明らかなヘコミと擦れによる塗装の削れ傷がしっかりできていました。ズーンと全身を駆け抜けるショック。
でもフロントがブッつぶれていたり車軸が曲がっているのでは?と恐れていたので、そこまでではなくてちょっと安心もしました。
そして、柵の方は曲がりやしなりなどはないものの支柱が傾いて鉄の棒が支柱から抜けてしまった状態に。無理矢理押せば戻りそうにも見えましたが、戻りません。元からこうだったらいいのに。そんなわけないか…
車載カーナビがあるのに、スマホカーナビを不安定な状態で使った自分が馬鹿でした。自分が情けない。初の一人でのドライブに初の給油が(私の実家には車がなくガソリンスタンドの勝手もよく知らない)ガス欠で、そういうのが重なって一杯いっぱいになってしまっていたんです。
気持ちにゆとりが無い時に運転をしてはいけない。ということを思い知らされました。
車内に戻って、これからどうするか考えました。自分が気づいている範囲に歩行者はいませんでした。それから、気が動転していてはっきり覚えていないのですが、多分自分が事故った瞬間に近くに別の車はいなかったような気がしました。
一瞬このまま去ってしまおうかという考えが頭をよぎりました。道徳的にも正義的にも許されない考えですが、一瞬考えてしまいました。でも、車にどういうダメージがあるか分からないし、結構大きな音もしたから住宅の人が見ていたかもしれないし、いやいや、そういう問題じゃないだろ!と考え直して、その日から発動し始めたばかりの自動車保険の事故連絡窓口に電話をすることにしました。